VMware:シックプロビジョニング(Lazy ZeroedとEager Zeroedの違い)

新規仮想マシン作成の作業依頼をすると、セットアップ時によく質問されることがあります。

例えば、VMware vSpherer でロードバランサのovaファイルを展開(デプロイ)する際に、仮想ディスクサイズとプロビジョニングポリシーの以下の選択画面が表示されますが、どれを選択すれば良いのか、Lazy ZeroedとEager Zeroedの違いは何ですか、という質問です。

仮想ディスク作成時には、以下の3種類の仮想ディスクの中から要件に適合する仮想ディスクを選択して仮想マシンを作成する必要があります。それぞれの意味を先ず簡潔に説明します。

・ シックプロビジョニング(Lazy Zeroed)
⇒ 仮想ディスク作成時に指定した容量の割り当てを行い、仮想ディスク初期化は初回の書き込み時に行います。実際にディスクにデータを書きこむ時にファイルブロックをゼロで初期化してからデータを書き込みます。これがデフォルト値。

・ シックプロビジョニング(Eager Zeroed)
⇒ 仮想ディスク作成時に指定した容量の割り当てを行い、仮想ディスク初期化も同時に行います。仮想ディスク作成時にファイルブロックをゼロで初期化します。Lazy Zeroedに比べてディスクの作成に時間を要しますが、3つのディスクタイプの中で最も高い書き込み性能。

・ Thin Provision
⇒ 容量の割り当て、仮想ディスクの初期化も、初回の書き込み時に実行する。これら3つのディスクタイプの中では低い書き込み性能であるが、仮想ディスクの容量の消費を抑えることができます。特にストレージの費用対効果の観点から適しているプロビジョニング。

上述の解説内容からして、仮想FWや仮想LBをデプロイする際には「Thin Provision」を選択することは除外すべきだと理解できるかと思います。次に、比較表は次の通りとなります。

比較項目 Thick Provision Thin Provision
Lazy Zeroed Eager Zeroed
ディスクの割り当て  仮想ディスク作成時 仮想ディスク作成時 初回書き込み時
ディスクの初期化 初回書き込み時 仮想ディスク作成時 初回書き込み時
ディスクの使用量 必要領域を事前確保 必要領域を事前確保 必要に応じて自動拡張
ストレージ使用効率 普通 普通 良い
パフォーマンス

それでは「仮想ディスクの作成時にどれを選択したら良いのか」ですが、原則論で言いますと仮想環境の用途、仮想環境のディスクの用途により選択する必要があるのですが、その環境におけるポリシーなどもあるでしょうから、シックプロビジョニング(Lazy Zeroed)にするかシックプロビジョニング(Eager Zeroed)にするか、設計者や運用者に確認することが大切です。作業資料に指示がない場合には必ず作業依頼者に確認するようにしましょう。

参考までに、Palo Altoをデプロイする際には、paloaltonetworks.comにおける解説資料では以下の通り「Leave the default settings for the datastore provisioning and click Next. The default is Thick Provision Lazy Zeroed」という解説があります。

参考までに、VMwareで公開されている解説文を抜粋して原文のまま以下に紹介します。

・ シックプロビジョニング(Lazy Zeroed)

仮想ディスクをデフォルトのシックフォーマットで作成します。ディスクの作成時に、仮想ディスクに必要な容量が割り当てられます。物理デバイスに残っているデータは、作成中には消去されませんが、仮想マシンへ初めて書き込みを行うときに必要に応じてゼロアウトされます。仮想マシンが物理デバイスから古いデータを読み取ることはありません。

・ シックプロビジョニング(Eager Zeroed)

Fault Tolerance などのクラスタリング機能をサポートする、シック仮想ディスクのタイプ。仮想ディスクに必要な容量は、作成時に割り当てられます。

シック プロビジョニング (Lazy Zeroed) フォーマットの場合とは異なり、物理デバイスに残っているデータは、仮想ディスクの作成時にゼロアウトされます。このフォーマットで仮想ディスクを作成する場合、他のタイプのディスクに比べて長い時間がかかることがあります。

・ Thin Provision

このフォーマットを使用してストレージ容量を節約します。シン ディスクの場合、入力した仮想ディスク サイズの値に応じて、ディスクに必要な容量と同じデータストア容量をプロビジョニングします。ただし、シン ディスクは最初は小さく、初期処理に必要なデータストア容量のみを使用します。シンディスクでさらに多くの容量が必要になったら、最大容量まで拡張して、プロビジョニングされたデータストア容量全体を占有できます。

シン プロビジョニングではヘッダ情報のみのディスクを作成するため最も短時間で仮想ディスクを作成できます。また、シン プロビジョニングでは、ストレージブロックの割り当ておよびゼロアウトは行われません。ストレージブロックは、最初にアクセスされたときに割り当ておよびゼロアウトが行われます。

そもそも、VMwareについて全く知識がない場合にはVMware書籍のなかでも初心者用ですができるPROシリーズなどがお勧めです。画面や説明図が多く非常に分かりやすいです。

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