NTTドコモ:秋に料金再改定の可能性、楽天の新料金プランが大きく影響

2019年秋には、2年縛り違約金が9,500円から1,000円に引き下げられる予定です。その時に料金プランがどうなるのか、ドコモ社長の見解を紹介します。

先ず、値下げされた新料金プランについては記事では以下の通り書かれています。旧プランのスマホ購入補助の「月々サポート」が残った状態で、新料金プラン選択すると損してしまう、この点はとても重要。新料金プランへの移行は現在の割引が終わってからにしましょう。

吉沢和弘社長は新料金プランについて「 7月第1週目までの申し込み件数が301万件あった」と話す。旧料金プランを導入した際は1カ月間で500万件程度がプランを変更したため、それと比べるとペースは緩やかだ。

ただ、新料金プランを選ぶ場合、旧プランの端末購入補助の「月々サポート」が残ったままだと逆に損をしてしまう。そのため、移行のペースが緩やかなことも含め、おおむねドコモの計画どおりに推移しているようだ。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190727-00000014-mai-bus_all

次に、2年縛り違約金が9,500円から1,000円に引き下げられる件ですが、違約金が引き下げられても「今の料金を高くするわけにはいかない」と見解を出しています。素晴らしいです。

一方で、吉沢社長によると、今後に再び料金プランそのものを、見直さなければならない可能性も出てきたという。電気通信事業法の改正を受け、総務省が省令で2年縛りの違約金を大幅に引き下げるなど、さまざまな利用者保護の料金体系を定めたからだ。

省令では、2年縛りの違約金を9500円から1000円までと大幅に引き下げたほか、2年縛りを適用したときと、適用しないときの月額料金の差額を170円までにすることも求められている。

しかしドコモの新料金プランは、違約金がまだ9500円を前提にしている。新料金の同じプランでも2年縛りがありとなしでは差額が1500円あるが、正価は本来、2年縛りがない1500円高い料金で、「2年の利用を約束してもらい、ある程度収入が入ることを前提で安くしていた」(吉沢氏)という。また違約金に関しても吉沢氏は「半年から1年の間に解約されたときの、逸失収入を考え、9500円にしていた」と話す。この前提が崩れてしまうというわけだ。

縛りの有無による差額の上限が1500円から170円に下がると、理論的には1500円高い料金から170円引いたものが、縛りありの料金になるが、単純な値上げは利用者の流出につながるため「今の料金を高くするわけにはいかない」(吉沢氏)というのがドコモのジレンマだ。

次に、2019年10月に参入する楽天モバイルの件、以下のように述べられています。つまり、楽天モバイルが本当に格安路線できた場合には、ドコモのさらなる値下げが期待できます。

携帯電話市場は、10月には楽天モバイルも自社回線で新規参入する。楽天は、格安スマホと同等の料金プランで縛りも設けないことをたびたび公言しており、金額によっては、ドコモの料金体系に影響を与える可能性もある。

「楽天がどう出てくるかも、見なければならない」というのが、迎え撃つドコモの立場だ。吉沢社長は「10月の前には何らかの対応をしなければいけないと思っている」とし、対抗策を打ち出す方針を明かした

端末補助の上限は2万円以内の件は、ドコモは9月の新型iPhone11にも同じ仕組みで補助していくことが可能なようですが、KDDI auとSoftbankについては大幅な見直しが必要となりそうですね。auとsoftbankは2年後に機種変更で新しく買い替えるというのが問題です。

ドコモは、新料金プランの導入に合わせ、端末価格の最大3分の1の支払いを免除する「スマホおかえしプログラム」を始めている。3分の1の金額が中古業者の買い取り価格を超えている場合、その額が端末購入補助と見なされる。

ただ、他社のアップグレードプログラムとは異なり、ドコモは免除額が3分の1と小さく、省令の影響は少ないようだ。「9月に発売すると思われる新しいiPhoneも、同じスキームでやっていけると思う」(吉沢氏)という。

auやソフトバンクの場合は端末を返すだけでなく、機種変更して新しい端末を購入することも条件になっているため、大幅な見直しが必要になりそうだ。ドコモの場合、3分の1の価格と中古買い取り価格の差額が2万円以内に収まれば、結果として「スマホおかえしプログラム」は省令を先取りする形になったと言える。

この記事では最後に、電気通信事業法の改正や楽天の新規参入は他の携帯電話事業者に対する影響も大きい、と書かれています。楽天モバイルは莫大な設備費用を投資したことから、その費用を回収する必要があり、ユーザー獲得のために全力で来ると考えられます。

携帯3社は今までのような月額料金のままであると、契約者を取られてしまうことから、ある程度は値下げせざるを得ない状況になっており、10月以降は恩恵を受けられる人は多くなると思います。2か月後にスタートする楽天モバイルに期待しましょう。

ネットワークエンジニアとしては、土管が物理的に増えることが見えているので、キャリアの4社(docomo、au、softbank、rakuten)だけでなく、混雑時の格安SIM事業者の通信速度が改善がどのくらいになるのか楽しみです。多くの人のストレス軽減になると思います。

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