KDDI au:スペースXのStarlinkの利用開始、離島や山間部でも通信可能へ

スペースXが手掛ける衛星通信網であるスターリンクを、KDDI auは自社の携帯電話サービスに活用する運用を12月1日から開始しました。

これまでサービス提供が困難であった山間部や島しょ地域、災害対策など、今後は全国約1,200カ所に順次提供を拡大していくようです。


スペースXの「Starlink」をau通信網で利用開始

KDDI株式会社
2022年12月1日 プレスリリース

KDDIは2022年12月1日、静岡県熱海市初島で、衛星ブロードバンドインターネット「Starlink」をau通信網のバックホール回線として利用する基地局の運用を開始しました。

auの高速通信を日本中どこででも体験できることを目指し、これまでサービス提供が困難とされていた山間部や島しょ地域、災害対策など、今後全国約1,200カ所に順次提供を拡大していきます。

◆ 「Starlink」をバックホール回線として利用する基地局

スペースX が開発した「Starlink」は、世界中に高速・低遅延の衛星ブロードバンドインターネットを提供しています。「Starlink」の通信衛星は、高度550kmの低軌道上に配置されており、従来の静止軌道衛星に比べて地表からの距離が65分の1程度と大きく近づくため、大幅な低遅延と高速伝送を実現しています。

KDDIは2021年9月から国内にて「Starlink」の一連の技術検証を行ってきました。auの音声通話やデータ通信のサービス品質を確保するため、au基地局のバックホール回線には遅延の量や揺らぎ、上りと下りの帯域容量など、技術的なガイドラインを満たすことが求められます。

このたびKDDIは「Starlink」を利用したau基地局の品質検証を完了し、光ファイバー回線を利用したau基地局と比較して遜色ない品質をお客さまに提供できることを確認しました。

光ファイバー回線を利用した通常のau基地局で展開するエリアに加え、山間部や島しょ地域など光ファイバー回線を敷設しづらい地域を補完することで、auの高速通信エリアを日本中に展開できるようになります

またKDDIは国内の法人企業や自治体向けに、「Starlink」をバックホール回線としたau基地局の構築ソリューションを2022年12月1日から提供開始します。

2022年内開始予定の「Starlink」の法人・自治体向け提供と併せて、16,000以上の山々と6,000以上の島々を有する日本において、新しい手段によって企業や社会に持続的かつ信頼ある通信サービスを提供していきます。

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